こんな写真×詠んでみた

2013年7月突如出会った新しい芸術表現。 写真と俳句をコラボさせた 「フォト×俳句」 どちらも全くゼロからのスタートです。 作品作成のプロセスや結果を徒然なるままに・・・

2013年10月

新涼や五感奮わせ多作多捨      山走子
しんりょうやごかんふるわせたさくたしゃ

R0014081

今朝(10/31)の信濃毎日新聞朝刊に掲載されました。
一応入選句です。
ギリギリですが、これで選手権を含めて三ヶ月連続で採用して貰えました。

選者の中谷先生の評は以下。

IMG_20131031_215218


「この心意気こそが上達のポイント。玉突きの点数盤のようなそろばんは、多作多捨の道具になるか。」

あらぁ・・・そろばんじゃ無いのですよ・・・
これって、やっぱりなんだか解らないんだろうなぁ。
写真の撮り方というか見せ方も学ばなきゃだな。
本当はこれ ↓ をアップで撮したのでした。

R0014933.JPG

善光寺本堂前にあるもので「お百度石」と言われるものだ。
まぁ、お百度詣りするときのカウンターってことだね。
多作多捨をお百度詣りと合わせて表現してみたって事です。

それにしても・・・
本当は花鳥諷詠の本格的な俳句を作れるようになりたいのだが。
選手権の時の作品といい、これといい、なんというか。
超個人的な俳句の勉強過程を詠んだものが採用されるので。
いっその事シリーズ化しようとか(笑)
夏と秋が出来たので次は冬かぁ・・・

俳句は難しいけど楽しい
そして、フォト×俳句は止められない(笑)


[写真データ]
カメラ:RICOH GRDⅣ
絞り:1.9
シャッター速度:1/125
WB:自動
画像設定:ノーマル
露出補正:+0.3






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たい焼きを両手にのせて初時雨    山走子
たいやきをりょうてにのせてはつしぐれ

R0014931

毎週水曜日は俳句ポストの投稿締め切り。
今週の兼題は「初時雨」で冬の季語だ。
俳句ポストの良い所は、兼題が提示されるので、それについて考えることが出来る。
なかば強制的に考えざるをえない。
俳句歴の浅い自分にとっては格好の練習材料なので果敢に挑戦している。

しかも、この俳句ポストの面白いところは、「天」「地」「人」「並」・・・
と、序列をつけてくれるところ(笑)
今、自分は「並」なのでなんとかして人になろうとしているところ。
サイトでは人になれない人以下をベムベラベロと興じている。


そしてここでは一週間通じて俳句を楽しめる工夫がなされている。
月・火は俳句道場などを通して「並」にさえ入れない句を紹介していたり。
その中で、季語に関しては講談社の新日本大歳時記を底本としている。とあった。
こりゃ、人になるためにはこれを求めるほかないな。と思った。
のだが・・・これって16,000円もする (゜o゜;



さてさて、どうしたものかと考えていたら、なんとラッキーな事にヤフオクにこの本が出品されていた。しかも新品未使用。
俳句の神様は私に味方しているようで。
無事にメチャメチャ格安で落札することが出来た。
こんなラッキーな事ってそうそう無いような気がするのだが。

実は大型の歳時記に関しては、フォト×俳句を始めて早々にこちらを入手している。

日本の歳時記
宇多 喜代子
小学館
2012-01-25


これで大型本と言われる歳時記が二冊揃った。
さらに・・・俳句ポストで「鵯」とか「百舌鳥」なんていう鳥系の兼題を出された事もあって。
時候系の季語はなんとかイケるのだが、鳥とか動物とか虫は苦手でっていうか分かんないので、それらに特化したこんな歳時記もついでに購入。

鳥獣虫魚歳時記 春・夏の巻
川崎 展宏
朝日新聞社
2000-11




もう、これらに至っては写真集というか図鑑みたいな感じで。
歳時記を超えたところで読んでいて非常にためになるというか面白い。
眺めているだけで豊かな気分を味わえる。

いったいこの調子でどんだけ歳時記が増えていくのだろう・・・・

ちなみに、普段使いはこちら。

合本俳句歳時記 第四版
一般書
角川学芸出版
2008-06-28


これ ↑ に、いたっては、紙のもの、AndroidアプリiPadアプリと3個も揃えた。
まぁ、歳時記をいくら増殖させたころで俳句が上達するわけでも無いだろうけど。
とりあえず、俳句環境に集中するってところでどうでしょ?


[俳句解説]
今週の俳句ポストの兼題が「初時雨」。
色々考えて投稿したのだけど、これは余ったものの一つ(笑)
初時雨の寒さや冷たさとたい焼きの暖かさを対比させようかと考えた。

「両手に挟む」なのか「両手にのせる」なのか。
寒くて手がかじかんだときに、たい焼きで手を温める様を表現したかった。
お参りするときに手を合わせるけど、その中にたい焼きが入っている状態。

・・・もっと良い表現があるのかな?

[写真解説とデータ]
俳句ポストはフォト×俳句でないので写真は不要。
たまたま今日、雨が降ってきたので駐車場が雨で濡れた状態を撮してみた。

カメラ:RICOH GRDⅣ
絞り:3.2
シャッター速度:1/250
WB:自動
画像設定:ノーマル
露出補正:-0.7



[何故この句と写真を取り合わせたのか]
さすがに、たい焼きの写真は付きすぎなので却下。
なんとなく初時雨の寒さとか冷たさを表現するために濡れた砂利を合わせた。




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芸術が爆発してる秋の山      山走子
げいじゅつがばくはつしてるあきのやま

R0014484

このフォト×俳句は先月下野新聞に投稿して選外になったもの。
どうやら予選通過はしたらしいのだが入選には至らなかった。
写真はというか、この景色はとても気に入っているもので。
以前に別の角度から撮したところで一つ作っている。

俳句に関してはとにかく多作多捨というところで作ってはいるわけだが。
入選と選外との線引きがイマイチ解らない。
添削してもらえるとありがたいのだが、そうもいかないんだろうな。

ところで、添削といえば、こちらのテキストが秀逸だ。

俳句の作法 鷹羽狩行の一句拝見
鷹羽 狩行
日本放送出版協会
2001-01


この本は俳人の鷹羽狩行さんが、「NHK俳壇」に3年間にわたって連載されたものをまとめた俳句の公開レッスンのような本。
北原亞以子・真野響子・森ミドリの三氏が一年間通して俳句を作り、その添削にプロセスが書かれている。
三者三様でなかなか読み応えがある。
基本的に鷹羽さんのスタンスは、作者の意図を活かして可能な限り原句を維持するようにしている。

なので、「てにをは」を替えたり、上五と下五を入れ替えたり、文法的間違いを直したりと、僅かな修正で随分と趣の違う句に生まれ変わるプロセスがうかがえる。
この本は対談形式なので、鷹羽さんの問いかけを覚えておくと自分に使える。

自分に使えるというのは、一旦俳句の原型を作っておいて。
まず決め台詞(笑)
「おつもりは?」
と、どんなつもりで作った句なのか、句作の意図であったり背景であったり状況を説明する。
その後で、
「○○はどういうことなんでしょう?」
「それが第三者にわかりましょうか?」
「それは何処ですか?」
「昼ですか夜ですか?」
・・・・等々自分に質問して答えれば推敲の役に立つと思われる。

それにしても、次から次へと代案というか異なる表現が出てくるのが不思議だし羨ましい。
俳人の頭の中ってのはどうなってんでしょ?(笑)

フォト×俳句をしている自分としては、次のフレーズが興味深かった。
「瞬間を永遠にするものという点で俳句とカメラはよく似ているけれども、違うところがある。カメラは眼前のものしか写せない、俳句は過去をも写し出すことで出来るカメラ・・・(p131)」

なるほど、って事は「フォト×俳句」って現在と過去を同時に表現するとうまく行くって事かな?
と、なんとなく距離感のヒントが手に入ったような気もしている。


[俳句解説]
季語 秋 時候 三秋
草原にいきなり現れたこの景色だったのだが、なんと表して良いやら。
緑の樹木が赤に乗っ取られていうような異様な雰囲気でもあったのだが。
色合いの強烈さは、岡本太郎の「芸術は爆発だ!」って表現ぐらいでしか表せなかった。

[写真解説とデータ]
笹ヶ峰高原にあった不思議な木。
この木を360度で色々撮してみた。
光の扱い方で随分と雰囲気の違う写真になることを学んだ。

カメラ:RICOH GRDⅣ
絞り:2.3
シャッター速度:1/2000
WB:自動
画像設定:ノーマル
露出補正:-1


[何故この俳句にこの写真を合わせたか]
これは完全に写真が先でした。
とにかくこの写真を発表したかったので無理やり俳句を考えた。
自然界の作り出すアートってところでの一句。




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秋立つや姿現す風の香
あきたつやすがたあらわすかぜのこう

R0014138

信毎(地元では信濃毎日新聞のことを信毎と呼ぶ)を中心にフォト×俳句をあちこち投稿しているわけだけど。
入選したものはともかく選外になったものはこのブログに載せておかないと消えていく(笑)
昔と違って今はこの方法で発表できるのがありがたい。

ホトトギスの主宰が34年振り交代とかいうニュースがでていたけど。
今は同人とかにならなくても、個人で勝手にネット上でこうして駄句だろうが発表出来ちゃう。
恥も外聞も無いと言われればそれまでだが、ブログの趣旨は成長の記録ってところで(笑)

フォトコンと違って信毎での入選通知って遅い。
諸事情によるらしいけど、いずれにしても選外の通知は無いわけで。
一定期間経過して連絡がなければ、結果として選外だと解る。
この作品も投稿は8月28日のものだ。
すっかり忘れていたものを掘り起こした(笑)

とりあえずこのブログにアップしておくと自分自身のデータベースにはなるのである。


[俳句解説]
季語 秋立つ 時候 三秋
格好良く花鳥諷詠的なものをどうしても詠みたかった。
雨がりの朝の風景、グランドも水たまりに秋の青空が映っている。
これを秋の香りと見立てての一句。
香りは目に見えるものでは無いけれど、こうして雨がりの水たまりに秋は姿を現した。

[写真解説とデータ]
毎朝ジョギングの時にカメラも持っていて、良い感じに空が映っていたので撮ってみた。
空を直接撮さずに空を見せたところに工夫があるのだが・・・
結構、お気に入りの一枚ではあるのだがダメだったようだ(泣)

カメラ:RICOH GRDⅣ
絞り:1.9
シャッター速度:1/660
WB:自動
画像設定:ノーマル
露出補正:+0.7


[何故この写真とこの句を取り合わせたのか]
水たまりの青空で秋を表現した。
雨上がりの湿った空気に香りを乗せようと意図した。




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山そこにでんと構えて野分かな
やまそこにでんとかまえてのわきかな

R0014802.JPG

先週末も台風が来ていて、ちょうど「野分」という季語を色々考えていた時。
この景色をみながら、ふっと浮かんだのがこのフレーズ。
「でんと構える」
なんとなくなんだけど、「でん」って感じだった。

これをまた大高先生にまいまいクラブで選んで頂きました(嬉)
なんと三週連続になりました。

2013-10-26_0918

先生が書いてくれているように、頼もしさを山に感じていました。
なんか、格好良い俳句を作ろうとして四苦八苦してるのですが。
案外こういう風に、普通に何気なく出てきたフレーズが受け入れられるようです。
さらに精進だな。

[俳句解説]
台風で風が強くなって、木々の葉は飛び散るし草花は横たわっている。
そんな景色の中で遠くを見たら、そこに山が変わらない姿で存在していた。
雲がかかってはいるものの、確かにそこに山がいた。

[写真解説とデータ]
通勤途中で見えた近所の山です(笑)
車を降りて慌てて撮影しました。

カメラ:RICOH GRDⅣ
絞り:4
シャッター速度:1/125
WB:自動
画像設定:ノーマル
露出補正:±0


[何故この写真とこの句を取り合わせたのか]
まいまいクラブの場合は、それほど写真と俳句の距離感にこだわっていないようで。
信毎のフォト×俳句だと近すぎるとかいわれそうですが (^^ゞ
そのままの景色でした。






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